近年富良野地方ではエゾシカ個体群の激増により主に夜間~早朝の交通事故が相次いでおり、農林業被害と同様に大きな問題となっています。一見すると人間だけが被害者であるかのように思いがちですが、問題を根本から見つめ直すと、事故発生には人為的な要因も多々あり、野生動物あるいは生態系にも大きなダメージを与えています。
こうした状況から、地域住民並びに観光客の交通安全に役立てていただくのはもちろんのこと、野生動物の交通事故死減少を図ることを目的に、北海道開発局旭川開発建設部富良野道路事務所様から過去7年間の動物事故死のデータの提供をいただき、富良野沿線のロードキルマップの作成に着手しました。調査の結果、富良野地方ではエゾシカ、キタキツネ、エゾタヌキの事例が多く、集中地点の傾向、季節的な傾向を抽出することができ、こうした結果をマップに反映させました。このマップは、沿線の公共施設、観光施設、富良野周辺の道の駅などに配布しております。地域住民はもちろんのこと、観光客の皆様にはぜひご利用いただき、交通事故防止、野生動物の死亡事故減少にお役立てください。
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