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ナキウサギと12人の子どもたちの手紙展

今夏、北海道教育大学釧路校・講師 富田俊明先生及び同大学岩見沢校の美術専攻学生を講師に迎え、山部小学校3年生12人を対象に富良野地域の自然環境とそこで育まれる多くの生命について学ぶことを目的としたワークショップを実施しました。ワークショップでは、十勝岳望岳台におけるナキウサギ観察会、ナキウサギマップの作成、ナキウサギへの手紙づくりなどに取り組みました。12人の子どもたちの豊かな発想や表現力に驚き、また生命について語る子どもたちの声を聞き、子どもたちとともに富良野の自然を学ぶワークショップとなりました。
本展はワークショップの成果展と位置づけ、子どもたちの豊かな発想力や感受性によって作成された作品等を展示するものです。子どもたちが感じたナキウサギと自然環境に対する想いを多くの市民と共有したいと願っています。

1.と  き 平成22年11月27日~12月5日(日) *月曜休館
       開館時間:10:00~17:00
2.と こ ろ 市立富良野図書館2階ホール(富良野市若松町5-10)
3.観 覧 料 無料
4.主  催 富良野市生涯学習センター、ナキウサギの鳴く里づくりプロジェクト協議会
5.協  力  花王・コミュニティミュージアム・プログラム、地球環境基金、富良野市立山部小学校、北海道教育大学釧路校芸術グループ講師 富田俊明、北海道教育大学岩見沢校芸術課程美術コース 秋元さなえ・井上愛美・落井美紗子・中村絵美・森本めぐみ(敬称略)

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2010年11月23日 シンポジュウム「野生動物への餌づけを考える」のお知らせ

<開催日時・場所>

開催日時 11月23日(祝)13:00~
立教大学池袋キャンパス9号館大教室(〒171-8501 東京都豊島区西池袋3-34-1)

<主催・共催団体>

主催:ナキウサギの鳴く里づくりプロジェクト協議会
後援:日本自然保護協会,立教大学,地球環境基金,WWF‐Japan,日本野鳥の会

<講演プログラム(敬称略)>

①13:00-14:30,講演前半
●「餌づけ問題とは」小島望(川口短期大学)10~15分
●「キタキツネの餌づけ問題:観光ギツネとエキノコックス症感染リスク」塚田英晴(農業・食品産業技術総合研究機構)20~25分
●「餌づけに起因するサルの生態・行動・習性の変化」白井啓(野生動物保護管理事務所)20~25分
●「イノシシにおける非意図的な餌づけと被害問題」仲谷淳(中央農業総合研究センター)20~25分
②14:30-14:40,休憩
③14:40-15:40,講演後半
●「鳥類への餌づけ問題」長谷川理(エコ・ネットワーク)10~15分
●「餌づけに対する法的な評価と対応策」高橋満彦(富山大学人間発達科学部)20~25分
●「環境省の立場から餌づけを考える」奥山正樹(環境省自然環境局計画課)※10~15分
④15:40-15:55,休憩
③15:55~17:30,パネルディスカッション「野生動物への餌づけを考える」

<シンポジュウム概要>

 野生動物への餌づけ行為は,趣味やモラルの問題とされて,これまで長く放置されてきた.
しかし近年,餌づけ行為が,野生動物が人間の生活圏へ野生動物を接近させ,様々な問題を
引き起こしていることが指摘されている.そのため,野生動物への餌づけ行為を禁止する条
例を制定するなど,対処にのり出す自治体も増えている.ただし,それらの条例は,特定の
動物による農作物被害や人間の健康被害に対する対症療法的な性質のものであり,野生動物
への餌づけ行為そのものの是非や影響についての検証は十分になされていない.
 本シンポジュウムでは,餌づけという身近な題材を通して,おもに生態学的影響と社会学
的影響の両面から,人と自然との関わり方がどうあるべきかを議論することを目的とする.
 シンポジュウムの構成としては,①生態系被害や人間社会への影響の具体例,②問題点の
 分析・整理,③解決方法の模索と実践例,④法的規制の効果とその展望,の4点を主軸とす
る.さらに今回のシンポジュウムの特色として,餌づけ行為のなかでも注目すべき問題とし
て「獣害」を取り上げる.観光客や事業者による餌づけ,一般市民による趣味的な餌づけを
「意図的」餌づけとするならば,獣害を引き起こす要因となる餌づけは農作物の野積みや廃
棄の放置などであり,故意に餌を与えていないという点で「非意図的」餌づけと定義するこ
とができる.野生生物と人との軋轢の代表ともいえる「獣害」は,多くの自治体が頭を悩ま
す問題であり,一刻も早い解決策が求められている.非意図的餌づけという視点からのアプ
ローチは,獣害対策にとって新たな知見となるに違いない.他方,餌づけの具体的事例を紹
介し,各事例の法的解釈と具体策についても言及する.
 以上,野生動物への餌づけ行為による影響について検証することは,人と自然との共生を
考えるうえで重要な示唆となるはずである.